サカタ理化学株式会社に聞く。kintoneと基幹システムへの二重登録の手間を解消する方法とは

システム分断による業務課題について、2025年3月19日実施のウェビナー「ユーザが語る!kintone×奉行クラウド連携で業務効率化を実現」より解決のヒントをお伝えします。

今回は、kintoneと基幹システムとのデータ連携課題を解決したサカタ理化学株式会社様に、その解決ポイントを教えていただきます。

写真右:中村 誠 氏(サカタ理化学株式会社 取締役企画経営部 部長)
写真左:高田 麻華(株式会社インターネットイニシアティブ)

<サマリ>

Q:kintoneと基幹システムへの二重登録の手間を解消する方法とは
kintoneを導入しても、基幹システムに同様のデータ入力が必要な場合、手作業での二重登録が発生します。

A:クラウド型データ連携ツールによるデータ自動連携で、手作業での入力を削減
データ連携ツールを用いてkintoneと基幹システムを連携することで、kintoneへ入力したデータを基幹システムに自動連携。これにより手作業による二重登録の手間を削減できます。

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目次
  1. 課題
  2. 検討経緯
  3. 解決方法と効果

課題

取扱商品の発注があると、営業担当者が「kintone」に情報を入力しています。ただ、情報を「奉行クラウド」にも登録する必要があり、kintoneの情報を見ながら事務アシスタントが手入力するという業務が発生していました。二重入力の負担に加え、ヒューマンエラーも課題となっていました。

検討経緯

kintoneも奉行クラウドもシステムである以上、人を介さずデータを繋げるべきだという発想から検討を始めました。連携の方法について、プラグインなどを用いた開発をまず検討しましたが、専門性が高く、将来性を考えて難しいと判断しました。

そうした中で、データ連携ツール(EAI)である「ASTERIA Warp」の存在を知り、kintoneと奉行クラウドに加えて、Excelとの連携やkintone内のアプリ間の連携など、様々な組み合わせのデータ連携が実現できる点が魅力的だと感じました。

一方で、奉行をクラウド版に移行したりなど、システムのクラウド化を進めている中で、「ASTERIA Warp」はオンプレミスで構築が必要な点が課題でした。

解決方法と効果

そこで、クラウド型で「ASTERIA Warp」を利用できる「IIJクラウドデータプラットフォームサービス」を採用しました。
クラウド型である点に加えて、IIJの信頼性、サーバの管理をお任せできる点も評価のポイントとなりました。

本サービスを用いて、kintone と奉行クラウド間を連携し、kintoneに記入した内容が奉行クラウドに自動連携できるように設計をしたことで、課題だった事務アシスタントの二重入力の手間とヒューマンエラーを解消することができました。

また、連携の設定に関しても内製化しています。ただ、“ノーコードツール”と言うほど実際は簡単ではなかったです。ですが、1つ1つ解決していくことで対応できました。

実現後の効果として、「午前中に今までは終わらなかった処理が終わるようになった」といった現場社員の声もあり、残業時間も今は減ってきています。

また、今までは事務処理にはあまり目を向けられていなかったものの、他にも「この業務も改善できるのでは」と社内の意識も変わってきています。