AIによる要約 β版(Microsoft Copilot)
2025年9月30日以降、AWSやGoogle Cloudなどのパブリッククラウドを利用しているサービス提供事業者は、Microsoft製品(SPLAライセンス)の持ち込みができなくなるのはご存じでしょうか?すでにMicrosoftからも正式発表があり、遠くない将来に持ち込めなくなってしまいます。Microsoftが指定したクラウド事業者をお使いで、かつSPLAライセンスを利用しているサービス提供事業者の方に向けて、どう対処すれば良いのかを本記事でご説明します。
先日、Microsoftから下記内容が発表されました。
ホスティング事業者のエコシステムを強化し、従来のアウトソーサーやデータセンター事業者を奨励するため、SPLAの条件を変更し、Listed Provider のデータセンターでSPLAライセンスをアウトソーシングする機能を削除する予定です。この変更により、従来のアウトソーサーやデータセンター プロバイダーは恩恵を受け、ホスティング パートナー様のエコシステムを促進することができるでしょう。この変更の影響を受けるSPLAパートナー様は、2025年9月30日までに、SPLAアウトソース ホスティングのListed Provider から移行するか、SPLA外のListed Providerからライセンスを直接取得する必要があります。
要約すると、Microsoftが指定したクラウド事業者(Listed Provider)のデーターセンターでサービスを提供しているサービス提供事業者は、Microsoft製品(SPLAライセンス)の持ち込みが禁止されます。Listed Providerは、Alibaba Cloud、Amazon Web Services、Google Cloud、Microsoft Azureの4社が該当します。
そもそも、SPLAライセンスとはどのようなものでしょうか?
SPLAライセンス(Microsoft Services Provider License Agreement)とは、Microsoftが提供するソフトウェアのライセンスの1つ。サービス提供事業者が第三者であるエンドユーザに対しても提供することが可能なライセンスです。自社でのみ利用が認められる通常のライセンスとは異なります。
通常のボリュームライセンスの場合
SPLAの場合
今回の改定を整理すると、AWSなどのクラウドを利用してSPLAライセンスを持ち込んでビジネスを行っていたサービス提供事業者は、2025年9月30日までに何かしらの対応を行う必要があるということです。
※ 自社利用のユーザの場合は影響はありません。
今回禁止されるケース(AWSの場合)
「Microsoft Office」「Microsoft SQL Server」などのSPLAライセンスを持ち込んで、SaaSなどのサービス提供を行っている事業者は多くいらっしゃると思いますが、そのようなお客様はどのような対応を行えば良いのでしょうか?
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今回の改定に対して、考えられる対応策は大きく分けて3つあります。
それぞれ見ていきましょう。
「Microsoft SQL Server」を止めて、「PostgreSQL」に移行するなどが該当します。
このように、Microsoft製品の利用を止めれば、ライセンスの問題は解消できます。
ただし、適切な代替製品を見つけることが困難で、見つかったとしても仕様が変わり移行対応などに苦慮すると考えられます。
AWSであれば「EC2上にSPLAで導入したMicrosoft SQL Server」を止めて、「Amazon RDS for SQL Server」に移行するなどが該当します。
このように、Microsoft Azure、AWS、Google Cloud、Alibaba CloudがMicrosoftライセンスをバンドル提供しているサービスであれば、SPLAライセンスは必要なくなります。
ただし、バンドル提供可能なMicrosoft製品はごく一部に限られるため、代替サービスが見つからないというケースもありえます。
Microsoft Azure、AWS、Google Cloud、Alibaba Cloud以外の基盤であれば、これまでどおりSPLAライセンスの利用が可能です。
クラウド基盤が変わることにより、基盤側の使い勝手は多少変わるものの、Microsoft製品のライセンスについては、これまでどおりの提供形態や原価を維持できる可能性が高いと言えます。
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2025年9月30日まで、本格的な基盤再検討となるとあまり時間の猶予はありません。ぜひ、この機会に検討を始めてみてはいかがでしょうか。
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