MAM(※)市場でトップクラスのシェアを持つmoconavi(モコナビ)を展開する株式会社レコモット。
この度、IIJとMicrosoft AzureのIndirectモデルで、お互いのパートナーシップを強化することになりました。そこで今回はIIJとのパートナーシップに関して株式会社レコモット様にインタビューしました。
※ Mobile Application Managementの略。企業内で利用するモバイルアプリ管理ツールの総称
<取材にご協力いただいた皆様>
株式会社レコモット様
スマートデバイス(スマートフォン、タブレット端末)にデータを残さず、社内のファイルサーバやメール、スケジュール、アドレス帳などのグループウェア、各種クラウドサービスといった情報リソースへ安全なアクセスを可能にするセキュアMAMサービス「moconavi(モコナビ)」を展開。サービス提供開始以来、累計700社26万ユーザを超える利用実績を誇る。
- 目次
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- レコモットとIIJのパートナーシップ
- IIJ GIO with Microsoft AzureのIndirectモデル
- 2つのMicrosoft Azure MSP認定
レコモットとIIJのパートナーシップ
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最初に会社、事業概要を教えてください。
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大橋様
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弊社はMAMサービスであるmoconaviの開発・運用保守・販売をメイン事業として行っています。
moconaviはいわゆる“ガラケー”の時代から提供しているサービスで、モバイルデバイス端末にビジネスデータを残さないでテレワークを実現できるソリューションです。現在ではスマホなどのスマートデバイスから、メールやファイルサーバなど会社内のリソースへの安全なアクセスを提供します。
特長としては、moconaviは端末にデータを残すことはないため、私用端末(BYOD)でもセキュリティを担保して利用できる点があります。会社のデータ・情報漏えい防止に有効で、お客様には安心してご利用いただけます。
またセキュアなだけでなく、生産性を落とさないためのUXも重視しておりまして、よくあるWebブラウザで利用するソリューションではなく、端末のネイティブアプリケーションとして提供します。従って、非常に操作性に優れている点が特長です。
moconaviの画面イメージ。グループウェアなどの社内システムと連携することでスマートデバイスで社内システムの利用ができる
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ありがとうございます。スマートデバイスを安全に利用できる、ということは、最近のリモートワークの普及でニーズが高まっているのかなと思いますが、いかがでしょうか。
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大橋様
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はい、2016年頃から働き方改革の促進でテレワークを導入する企業が増えたことで、引き合いが増えています。moconaviは会社支給のスマートデバイスでご利用いただくケースが多いのですが、これまで支給されていなかった社員にも、リモートワーク用に配布する必要が出てきたことによってユーザ数が増えました。
それから、今回の新型コロナウイルス感染症対策により緊急的にリモートワークの環境を整備する必要のあった企業では、会社が端末を購入して社員へ与えるのではなく、個人の端末で社内リソースにアクセスするBYOD利用のニーズも非常に多かったですね。
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まさにタイムリーなソリューションですね。
少しmoconaviの導入形態についても伺いたいのですが、moconaviの導入形態としては
- ユーザ企業のオンプレミスに構築するオンプレミス型
- パブリッククラウド上のインスタンスで構築するIaaS型
- レコモット様が提供しているSaaSで利用いただくクラウド型
の3つということですよね。
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宮内様
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そのとおりです。現在はその3つのパターンですね。
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moconaviで想定しているユーザ企業の業種や規模はどのあたりになりますか?
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宮内様
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セキュリティ強化の視点から、リリース当初は比較的大規模の金融系のお客様で、オンプレミス型で構築することが多かったですね。
最近だとオンプレミスの管理工数とコストをクラウド化で削減したいというお客様が増えて、パブリッククラウドでの構築を希望されるお客様も増えてきました。
またSaaSは中堅以下の企業にもご利用いただけるように、との思いでリリースしました。特にコロナで中堅以下の企業からもそうですが、中堅規模以上のお客様からの問い合わせも加速した印象です。
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moconaviで利用できる最大端末数の制限などありますでしょうか?
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宮内様
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特にないですね。端末台数によってサーバスペックなどインフラのサイジングは必要ですが、アプリケーション上の制限はありません。
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今回、Microsoft AzureのIndirectモデルのパートナーシップ確立をいたしました。
Microsoft Azureということで、先ほどのお話のとおり、対象となるのはmoconaviをパブリッククラウドで構築・運用することで、オンプレミスの運用工数やコストを削減したい、というお客様になるのでしょうか。
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宮内様
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そうですね。クラウドという意味ではSaaS型の選択肢もあるんですが、SaaSは共有型の環境になりますので、「moconaviのサーバは専有利用したい。しかしそのサーバの運用コストは抑えたい」というお客様がパブリッククラウド上での構築を希望されますね。
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そういったお客様向けにMicrosoft Azureを提供する、ということなんですね。
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宮内様
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moconaviとしてはパブリッククラウドでいうとAWS、Microsoft Azureどちらでも構築、サポートが可能です。
その上で、エンドユーザが希望された場合にMicrosoft Azure上に構築することになります。特に金融系のお客様ですと、いわゆる「FISC準拠」であることが要件になります。Microsoft Azureの場合はFISC関連の公開情報が豊富にある点が選ばれる理由になるようです。
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ではMicrosoft Azureを利用するケースの際にIIJをパートナーとしてご利用いただく形だと思いますが、IIJを選択される理由を教えていただけますか。
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宮内様
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そうですね。IIJさんの場合はやはり「ネットワークに強い」というのがポイントになります。特にセキュリティ意識の高いお客様だと、Microsoft Azureに構築したmoconaviとお客様のオンプレミス環境の閉域接続を希望されるケースが多くあり、IIJさんはそのような案件にも経験が豊富で、スムーズに対応いただけるのが心強いです。
Microsoft Azure-オンプレミス間の閉域接続のニーズはとても多いので、その組み合わせで横展開できるのもありがたいですね。
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「IIJクラウドエクスチェンジサービス for Microsoft Azure ExpressRoute」(後継サービス「
IIJ Smart HUB」)ですね。ありがたいことに多くの企業様でご利用いただいています。
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岩本様
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またmoconaviは公共系のお客様からのお問い合わせも多くなってきました。その中にはIIJモバイルの閉域通信を既に利用されているお客様も多いんですよ。そういったお客様ですとIIJさんとパートナーシップすることでスムーズにご導入いただける点も魅力でした。
あとは最近あらゆる業種でMicrosoft 365とmoconaviを連携したいというニーズが増えてきました。IIJさんだとMicrosoft 365のライセンスもワンストップで提供いただける点も大きいですし、moconaviをIIJさんの付加価値として提供いただくこともできると思います。
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そうですね、ぜひお互いにWin-Winになるようにできればと思っています!
あと、
IIJのサービスが体感できるデモルームである「IIJ Touch & Experience College」で、moconaviを実際に体感いただけるプログラムも準備しています。弊社のIDaaSである「
IIJ IDサービス」と連携するとより便利に使えますので、そのあたりも実際にお見せできるようになります。
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宮内様
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まさにそういったマーケティングやプロモーション活動も今後深めたいですね。
例えば以前セミナーも共催で実施しましたが、そういった活動も今後もぜひ継続したいですね。
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あとはやはりIIJのお客様から「moconaviを紹介して欲しい」というご要望も既にいただいています。そのようなお客様も増やしたいですね。
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宮内様
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実際にIIJさんのお客様で既にmoconaviを導入されているお客様もありますしね。
ぜひ今後もパートナーシップを強化させてください。
IIJ GIO with Microsoft AzureのIndirectモデル
IIJはMicrosoft Azureライセンスをサポートとともに月額サービスとして提供しています。
直接ライセンスを顧客に提供するDirectモデルだけでなく、パートナー様が自社サービスとしてMicrosoft Azureを提供できるIndirectモデルもご用意しています。
パートナー様向けにMicrosoft Azureサブスクリプション管理やリザーブドインスタンスのオンライン申し込み可能な独自ポータルを提供したり、IIJの強みである閉域ネットワーク、クラウド監視運用などの領域までご支援できます。
20年以上にわたるクラウド基盤でのシステム構築、運用で培った知見をもとに、パートナー様のMicrosoft Azureビジネスを全力でご支援します。
クラウドライセンスポータルイメージ
2つのMicrosoft Azure MSP認定
IIJは、Microsoft Azureのネットワークサービスに特化した「Microsoft Azure Networking MSP」、及びMicrosoft Azureの最も優れたパートナーをスペシャリストとして認定する「Microsoft Azure Expert MSP」を取得しています。
認定取得には、お客様へのベストプラクティスのデリバリー能力、専門知識、Microsoft Azure関連サービス、ノウハウ、人材、プロセス、統合・管理技術など数十項目について第三者機関による監査を受けて評価されています。