在宅医療を円滑に行なうには、ど…
IIJ電子@連絡帳サービスは、名古屋大学医学部附属病院 先端医療開発部 先端医療・臨床研究支援センターとの共同研究・開発により、全国の行政や医師会が「地域包括ケア」、在宅医療・介護連携推進事業をあまねく進められるよう、クラウド型サービスとしてIIJが事業化しました。
在宅医療・介護は、主治医、訪問看護師、ケアマネージャ、理学療法士、歯科医師、薬剤師、介護士など、多くの組織・事業所に所属する専門職が一人の患者さんを診ることで初めて成立します。その際、異なる組織に属し、さまざまな資格をもつメンバーが、患者さんの機微な個人情報を取り扱うため、セキュリティや災害対策に十分配慮した設計を行ない、各省庁の法令・医療情報関連などのガイドラインにも準拠しています。
IIJが得意とするクラウドやネットワーク、セキュリティの技術を用いて、2017年からサービスを開始し、2023年3月現在、全国約70の行政・地域でおよそ2万名の専門職が活用しています。
いざ在宅医療を受けようと思っても、地域の当該機関が見つけられないこともあるので、行政から専門職や市民向けに地図や情報を発信する公開Webを備えています。地域のキャラクターや方言が取り入れられたユニークな「ポータルサイト」が全国で60以上稼働しています。
専門職がログインし情報交換を行なう場です。ID・パスワードに加え、行政から発行された電子鍵が必要です。
要介護認定、在宅医療の開始、服薬情報の共有など、情報連携のタイミングに応じて、専門職の誰もが患者を登録し、連携を開始できます。住環境や家族情報、服薬状況など患者さんのケアに不可欠な基本情報も記録できます。患者さんを支援する専門職が市町村の枠組みを越えて連携する「広域連携」機能もあります。
患者さんの個人情報を扱う「患者」掲示板、専門職同士が地域課題や情報を交換するための「プロジェクト」、専門職同士が直接連絡を取り合う「メッセージ」の3つの情報共有機能があります。
長い文書より、患者さんの食事の様子(角度)を写した1枚の写真や歩行の状態を撮影した短い動画のほうが課題解決に役立つことが多々あります。文書に加え、写真、動画などのファイルを添付して投稿・検索できます。
電子@連絡帳は、パソコン、タブレット、スマートフォンに対応しており、場所と内容に合わせて各種デバイスからの閲覧・投稿が可能です。
特集イラスト/高橋 庸平
※IIJグループ広報誌「IIJ.news vol.156」(2020年2月発行)より転載」