データ連携基盤サービスの活用状況を調査。共通課題は意外にも○○!

IIJ サービスプロダクト推進本部 プロモーション部 マーケティング課

大利 真弘

IIJ法人サービスのマーケティング全般を担当。市場トレンドを的確に捉え、お客様に"今"必要なコンテンツを提供。メールマガジンのコンテンツ企画、ウェビナー・イベントの企画、アンケート調査に基づくデータ分析など、多岐にわたる業務に従事し、トレンドやニーズに応じた情報発信を行う。

執筆・監修者ページ/掲載記事:15件

こんにちは、マーケティング担当の大利です。最近市場調査をしていると、「データ」「DX」「データドリブン」などのキーワードを頻繁に目にします。データ連携サービスにも注目が集まっているようです。
そこでIIJでは、データ連携基盤に関するアンケート調査を独自に行いました。データ連携サービスの導入状況は?利用における課題は?様々な回答をご紹介します。

【アンケート調査の概要】

  • 調査手法:IIJメールマガジンの読者に対するWebアンケート
  • 調査期間:2023年7月28日~8月4日
  • 回答対象者:情報システム部門、情報システム部門以外(営業・広報など)
  • 有効回答数:967件
目次
  1. データ連携基盤サービスの利用状況、利用製品
  2. 情報システム部門のデータ連携サービス利用における課題
  3. その他部門のデータ連携サービス利用における課題
  4. 大利による考察
データ連携の活用ユースケース20選
ガイドブック
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データ連携基盤サービスの利用状況、利用製品

(情報システム部門向け)データ連携基盤サービスを利用していますか?

データ連携基盤サービスを「利用中」と回答した方が30%未満であるため、まだまだ導入企業が少ないことが分かります。
一方で「導入を検討中」と「今後検討の可能性がある」を含めると、なんと50%以上の方が、データ連携基盤サービスを利用中、または利用の可能性があるという結果になります。これは正直びっくりです……!今後、利用企業は更に増えそうです!

(情報システム部門向け)現在利用しているデータ連携基盤サービスについて教えてください

「DataSpiderを利用中」と回答した方が一番多かったです。「その他サービス」と回答した方も40%と意外に多く、「Cloud Data Fusion」「Magic xpi」などの回答がありました。データ連携基盤サービスにも種類がたくさんあるので、自社に最適な製品選定が難しそうだと感じました。

情報システム部門のデータ連携サービス利用における課題

(情報システム部門向け)データ連携基盤サービス利用にあたり、課題に感じていることを教えてください

障害 解析時に必要な情報の取得と、その情報のセキュリティ担保のジレンマ
クラウド(SaaS)やオンプレミスとのシームレスな連携およびセキュリティ
SaaSのセキュリティ対策が不安
  • 多くのツールがあり、比較が難しい。セキュリティ面が分かりにくい
  • スパゲッティ状態/コスト増/データセキュリティ
  • データの連携経路とセキュリティ
  • データの管理・形式がバラバラになっていることがあるので、連携が難しい場合がある
  • 設定が難しい、変更への対応が手間
  • データ連携の設定をするためにそれなりの技術を要する
  • 簡単なようでうまく使いこなせていない。 ノーコードと言われるが、結果的に技術者視点が必要

様々な課題が挙がりましたが、全体的にセキュリティに不安を感じていると回答した方が多く見られました。異なるシステム間のデータを連携するには、当然セキュリティ面が不安材料に挙がります。特に個人情報を安全に扱えるか、データ漏えいのリスクがないかは、データ連携基盤サービスを検討する上でポイントのひとつになりそうです。

その他部門のデータ連携サービス利用における課題

(その他部門向け)システム間のデータ連携で課題に感じるものはありますか?

データ反映がタイムリーに行われない
連携がバッジ処理だとタイムリーに業務処理ができない場合がある
社内レガシーシステムの連携が日時バッチで反映に時間が掛かる
  • 連携に時間差が発生するときがある
  • データ連携のタイミング、リアルタイム性
  • データ連携がリアルタイムに実行されないこと
  • リアルタイム連携ではないところ
  • システム間のGUIが異なるため、直感的な操作ができない。マニュアルを読まないと使えない
  • ユーザ側では、何がどう連携しているのか分からず、困ることがある
  • 利用方法がよく分からないことがある

情シス以外の場合、データがタイムリーに反映されないという課題がたくさん挙がりました。かんたんにデータ連携ができても、反映に数時間掛かると業務に支障が出るので困ってしまいます。例えそれが10分だとしても私は困るので、必要なときにすぐデータが反映されるのが理想です。実際にどの程度の時間が掛かるのかは気になりました。

大利による考察

部門ごとにデータ連携基盤サービスに抱く課題は違いましたが、意外にも「活用しきれていない」という課題は共通していることが分かりました。また、データ連携にも技術を要するという回答もちらほら見受けられました。ノーコードでデータ連携ができるといっても、データ連携基盤サービス導入後の支援は重要そうです。

IIJでは「ASTERIA Warp」をコアエンジンとしたIIJクラウドデータプラットフォームサービスを提供しています。ご興味があれば、ぜひお問い合わせください。

今後もみなさんに楽しんでいただける記事をちょこちょこ出していきますので、お楽しみに!