マイクロデータセンターを活用したエッジ×クラウド連携

デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進と共に、IoTやAIの活用が広がっています。PoCではクラウドサービスを利用して手軽に試すことが多いのですが、いざ本格展開を始めると、意外な課題が出てくることも。
この記事では、様々なケースにおいて浮かび上がる課題から、解決の鍵となるクラウドとオンプレミス(エッジ)環境の連携方法についてご紹介します。

目次
  1. データ量が多すぎて、コストが膨大に
  2. 自社のセキュリティポリシーを守れるか
  3. とはいえ、エッジ環境にも課題が
  4. DX edge マイクロデータセンターなら
  5. エッジとクラウドの連携
  6. トライアル利用を受付中
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データ量が多すぎて、コストが膨大に

多くのセンサーやカメラから集まる大量のデータは、ネットワークの帯域を圧迫します。通常業務に影響を及ぼさないためには、これまでの業務で使用しているインターネット接続回線とは別の回線が必要です。

更に、クラウド上のAIで分析した結果をすぐに活用するような即応性が求められる場合は、より広帯域なネットワークが必要となり、コストが積み上がります。

ネットワークの帯域だけではありません。データの蓄積先であるクラウドサービスでは、ストレージ容量やデータ転送量に対して課金されるケースもあります。データの量が増えれば増えるほど、そのデータにアクセスして利活用すればするほど、想定外にコストがかかってしまった…という話はよくあります。

自社のセキュリティポリシーを守れるか

セキュリティの課題もあります。工場のラインや新製品の画像などは、ノウハウの詰まった機密情報です。DXのためとはいえ社外に出すわけにはいきません。「機密情報は社内に留めて、支障がないデータのみクラウドに上げる」といった対処が必要になります。

このようにDXは、社内のオンプレミス(エッジ)環境とクラウドとの使い分けが鍵になります。

とはいえ、エッジ環境にも課題が

新たにエッジ環境を用意するにしても、社内ならどこでもいいというわけではありません。広い工場でも建屋内の部屋が余っていなかったり、部屋があってもIT機器を置くために個別の空調や専用消火設備を用意する必要があり、準備には時間もコストもかかります。

AIプログラムを動かすサーバは、高いCPU性能を必要として高温になるため、空調設備は従来のサーバルームにあるものよりもハイパワーなものが必要となる場合もあります。
カーボンニュートラルな社会を目指し、工場全体の省エネ化を進めている流れに逆行して、環境負荷を高めることにもなってしまいます。

DX edge マイクロデータセンターなら

IIJでは、エッジ環境のIT機器の設置場所として、エッジデータセンターソリューションであるDX edge マイクロデータセンター(MDC)を提供しています。

サーバルームに必要な空調、消火設備、物理セキュリティなどがすべて搭載されており、設置するだけですぐに利用可能。しかも、防塵・防水のIP65性能で様々な場所に設置できます。

限られたスペースの有効活用や、製造ラインや物流倉庫のような実際の現場のすぐ近くに置くなど、柔軟に設置場所を決められます。移動もできるので、工場内のレイアウト変更にも対応可能です。
従来のサーバラックでは、部屋にある消火用のスプリンクラーが作動するとラック内の機器が壊れてしまう危険性がありましたが、MDCならその心配もなくなります。
また、空調の効率が良いため省エネ性能に優れており、CO2排出量や電気代も抑制します。

エッジに設備を用意すると、「今でも人手が足りないのに、更に追加で運用できるだろうか?」という不安をお持ちかもしれません。
MDCには、IIJがリモートから運用保守を行うサービスが付いているので安心です。IIJから提供する閉域モバイル回線経由で対応するので、お客様の社内ネットワークに影響を与えず、インターネットを介さないため通信もセキュアです。

エッジとクラウドの連携

エッジとクラウドの連携方法の1つとして、AWS Outposts ServersやAzure Stack HCIといった、クラウドサービスをオンプレミスまで拡張するフルマネージドサービスの活用も考えられます。

通常のオンプレサーバと同様に、エッジ環境内でのデータ転送には通信コストは課金されない一方、クラウドサービスと同じ機能やツールをサービス利用できるため、クラウドとの連携も比較的容易に実現できます。
しかも、MDCも含めてすべて月額サービスで利用することも可能です。

トライアル利用を受付中

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