バイモーダルで効果的なDXを実現、クレディセゾンの取り組みから見える経営改革・組織改革の最適解とは

IIJは情報システム関連部門で働く方に向けて、日々の活動や組織運営のヒント、そして他者/他社とのつながりづくりのきっかけとなるような情報を「IIJ 情シス Boost-up Project」を通してお届けしています。

その取り組みの1つである「Motivate Seminar」は、有識者による講演を通じて、業務における課題解消の糸口や明日への活力を得る場としてお役立ていただけるセミナーです。

本記事では「システム部門に求められる変革とその判断」をテーマに、2023年3月23日に株式会社クレディセゾンCDOの小野和俊氏をゲストに迎え開催したセミナーの概要をご紹介します。

本セミナーは、前半と後半の2部構成で展開されました。

前半は、小野氏による「クレディセゾン流!DX時代のシステム戦略と組織づくりの勘どころ」と題した講演を。後半はIIJの向平と共に、視聴者から寄せられた質問に回答するQ&A・トークセッションをお届けしました。

講演では、クレディセゾンのシステム戦略の考え方や内製開発を組織に浸透させた成果と、それらを実現するための人材確保に向けた取り組みの具体例をご紹介いただきました。

本講演の様子は、TECH+のセミナーレポートページに詳しく掲載していますので、ぜひご覧ください。

多くの質問が寄せられたQ&A・トークセッション

セミナーの後半は、引き続き株式会社クレディセゾンの小野氏に加え、IIJ サービスプロダクト推進本部 コミュニケーションデザイン室 シニアプログラムマネジャーの向平によるファシリテーションのもと、参加者の皆さんからいただいた質問にお答えするQ&A・トークセッションが繰り広げられました。ここでは、質疑応答の一例をご紹介します。

Q.経営層も巻き込んでDXやIT活用を推進していくにはどうすれば良いか?

視聴者:

弊社にはCIOが設置されていません。IT部長はいますがIT業務推進に限られているため、DX含めIT活用がなかなか進みません。古い日本企業の体質もあり、経営層を含めて巻き込んで推進していくアドバイスがあれば教えてください。

小野氏:

例えばIT部門発の野心的なIT導入構想がある場合、発信力があまり強くない状態でいきなり大規模な稟議を通すことはおそらく難しいでしょう。

そこで、まずは小規模なトライアルを実施してファクトを示すことが有効なのではないかと思います。定量的なファクトを示せればベストですが、定性的な内容でも良いかもしれません。ユーザの具体的な声を示すなども1つです。

ファクトや体験の力を使い、事実に基づく提案を示すことで、社内を巻き込んでいけるでしょう。分かりやすい実績を提示することで、社内でのプレゼンスも上がり、徐々に推進しやすい土壌が造られていくと思います。

なお、もしそれらを示すために限定的に試した結果、仮説通りの思うような結果が得られなかったとしたら、そのときは辞めれば良いのです。小さく早く失敗し、辞める判断をするのは決して悪いことではありません。ITを推進することが目的ではなく、本当に望ましいことをするのが本質であると考えます。

この他にも当日は次のような質問が寄せられ、システム部門における変革を進めるうえで重要なヒントが得られたのではないかと思います。

  1. “情報システム部門がやるべきこと”をどのように定めていますか?
  2. IT人材不足にどう対処していますか?育成の前に獲得ができずに困っています。
  3. モード1とモード2が混在する組織において、評価制度やハレーション対応はどのようにされていますか?
  4. 保守的な経営層にモード2の思想を理解させるにはどうすれば良いでしょうか?
  5. DX推進にあたり、現場の抵抗が不安です。どのような対処法があるでしょうか?
  6. 経営層も巻き込んでDXやIT活用を推進していくにはどうすれば良いでしょうか?
  7. 経営層との会議を活発にするにはどうすれば良いでしょうか?
  8. どこまでの範囲を内製化していますか?維持保守や運用もすべて内製化しているのでしょうか。

これらの質問への回答は、「イベントQ&Aレポート」として一問一答の形式で資料にまとめ、無料でダウンロードいただけます。ぜひ併せてご覧ください。

IIJ 情シスBoost-up Projectでは、情シスの皆さんにお役立ていただけるようなイベントや、IIJ独自の調査レポート、オンラインコンテンツなどを随時発信しています。

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