かんたん・セキュアにデータ連携…
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かんたん・セキュアにデータ連携(EAI)を実現できる「IIJクラウドデータプラットフォームサービス」は、使い方が無限大。今回のテーマは「データ連携の内製化」です。外部委託に潜む落とし穴から、ツールの導入と合わせて考慮する必要がある「体制」まで考えていきます。
登場人物
IIJ
クラウド本部
プラットフォームサービス部長
鈴木 透
IIJ
クラウド本部
プラットフォームサービス部 プラットフォームサービス課
佐藤 陽平
鈴木
それも1つの手ですよね。IIJが実施したアンケート調査によると、データ連携の実務担当者は「情報システム部門・SIer」が約4割、「SIer・外部の会社」が約2割となっていました。合わせて約6割が何らかの形でデータ連携・活用をアウトソースしているようです。
鈴木
ところがそうとも言い切れないのです。SIerや外部の協力会社に依頼している企業にその評価を聞くと、さまざまな課題に直面していることが分かりました。
例えば、某メーカでは、連携の仕組みをSIerがスクラッチ開発していましたが、「融通が効かず拡張性が低い」という不満を抱えているそうです。
連携するシステムが増えると、ステークホルダーも増えるし、管理や更新の手間も大変です。連携仕様書の管理が委託先任せになっていると、システム変更や障害発生時の確認だけでも多くの時間がかかります。
API仕様が変更になったり、分析用のデータ項目を追加したいと思ったりしても、すぐには対応できません。委託先にデータ連携プログラムの改修をお願いすると都度見積もりになり、対応開始まで時間がかかるからです。
佐藤
オンプレミスとクラウドのデータ連携の仕組みを作ろうとしたら、それぞれの運用を別のベンダーに委託していたため、どっちが開発やメンテナンスを担当するかで揉めた、なんていう問題もあります。技術的な話以前に、いろいろな調整が必要になり、委託しているSIer自体がボトルネックになってしまうのです。
その結果、相応のコストは発生するのに、思ったようなスピード感での対応が難しい、というジレンマに陥ってしまいます。
鈴木
情報システム部門や事業部門が、自分たちで開発やメンテナンスを行う「内製化」という方法があります。先の調査でも約4割がこの方法を採用しています。
内製化すれば、ベンダーによる調整の手間が不要になり、システム変更への対応やデータ項目の追加も自分たちですぐに行えます。様々なシステムのデータ連携・活用が可能になり、活用範囲も広がります。
実際、分析データの収集や受発注の自動化など業務変革によって大きな成果を上げている企業や、各事業部でのデータ活用を促進しデジタルトランスフォーメーション(DX)を加速させている企業もあります。
佐藤
そんなことはありませんよ。人材がいなければ育てるという選択肢があります。IIJはデータの連携・活用の内製化を支援するサービスを提供しています。
佐藤
はい、そうです。まずお客様の開発体制をヒアリングし、レベルに応じた適切な学習プラン・スケジュールを策定します。例えば、開発未経験の人がいれば、その人に合わせて基礎的な学習時間を多めにするなど柔軟に対応します。開発がしやすいように、お客様の業務関連システムのハンズオン環境も準備します。
その上で動画や書籍などの学習用コンテンツを適切に選定し、データ連携開発やデータ活用のスキル定着に向けた必要十分な学習環境を提供します。
学習フェーズの後は実践的な演習課題を提供し、実際にお客様にフロー開発を行っていただきます。分からないことがあっても、専任エンジニアがフロー例を提示したり、詳しく解説したりと手厚く技術サポートするので安心です。こうした学習とトレーニングによって、お客様自身が業務システム間のデータ連携フローを開発・保守できるスキルが身に付きます。
一定期間、アフターフォローを提供し、内製化の定着も支援します。具体的にはデータ連携のサンプルフローを製造したり、IIJエンジニアが技術的な相談やQ&Aに対応します。
佐藤
内製化には、どういう技術やスキルが必要なのか――。それをどうやって身に付ければいいのか分からない――。そんなお客様に最適です。
佐藤
IIJクラウドデータプラットフォームサービスの開発に向けて、IIJは多くの企業担当者様にヒアリングを実施しました。その結果、巷にある内製化支援サービスの課題が見えてきました。例えば、基礎は身に付くものの、こういうことがやりたいと思ってもそれを形にする現場の開発力がなかなか向上しない。そんな不満を抱えているお客様が多かったのです。
これを教訓として、IIJの支援サービスは実践的なトレーニングに重きを置いています。まず、なぜ内製化が有効なのかを理解していただき、お客様の組織にはどんな技術・スキルが必要かを導き出す。その上で目指すゴールに向けたスキルと内製文化の定着を支援します。お客様の描くシナリオに沿った形でトレーニングを展開できるのが強みです。
鈴木
内製化支援の他に、サービスの初期導入支援やデータ連携の設定代行メニューもあります。これらのサービスを活用すれば、お客様は本当にやりたいことにリソースを集中できるでしょう。
DXで大切なことは、新しいことにチャレンジし、アイデアを素早く形にしていくこと。そのためにも内製化が果たす役割は非常に大きいと思います。