Webサイトリニューアルの最適解とは?IIJが提案するフラットなWebサイト基盤構築・運用インテグレーション

インテグレーション事業本部 プロフェッショナルサービス第二本部 クラウドインテグレーション2部

副部長

藤原 真之介

官公庁、独立行政法人、金融機関、民間企業などのアプリケーションSIに従事。
中規模から大規模Webサイトまで、CMSを含むシステム基盤の新規構築・再構築プロジェクトのPMを多数担当。
また、Webサイトの分析から構築・運用までワンストップで提供する「IIJコンテンツマネージメントソリューション」担当。

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企業のWebサイトは、単なる情報発信の場から、ビジネスの成長を支える戦略的な基盤へと進化しています。同時に、技術の進化やユーザの期待に応じて、Webサイトに求められる要件も複雑化しており、リニューアルを検討する企業も増えています。
本コラムでは、Webサイトリニューアルにおける課題とその背景を整理し、IIJが提供する中立的かつ実践的なインテグレーションサービスを通じて、理想的なWebサイトを実現するためのアプローチをご紹介します。

目次
  1. 企業Webサイトの役割と変化するニーズ
  2. Webサイトリニューアルを検討するきっかけと課題の全体像
  3. Webサイトリニューアルに必要な4つの観点
  4. IIJが提供するインテグレーションの特長
  5. トータルソリューションで実現する理想のWebサイト

企業Webサイトの役割と変化するニーズ

企業のWebサイトは、もはや単なる「会社案内」ではありません。コーポレートサイト、ブランドサイト、サービスサイト、キャンペーンサイト、会員サイトなど、目的に応じて多様なWebサイトが存在し、それぞれが企業のビジネス戦略において重要な役割を担っています。例えば、採用活動では企業文化や働き方を伝える場として、営業活動では製品・サービスの魅力を伝えるツールとして、また、IR活動では投資家との信頼関係を築くための情報発信源として、多岐にわたる役割を持ち、ますます重要性を増しています。こうしたWebサイトの重要性が高まる一方で、実際の運用現場では以下のような課題が顕在化しています。

  • スマートフォンやタブレットでの表示最適化が不十分
  • アクセシビリティ対応が不十分
  • GDPRやCookie同意などの対応が不十分
  • コンテンツが整理されておらず、目的の情報にたどり着きにくい
  • ユーザの離脱率が高い
  • CMSの操作性が悪く、更新作業が属人化している
  • サイトが乱立し、管理が煩雑になっている
  • 外部制作会社やベンダーとの煩雑な調整
  • サイバー攻撃や改ざんなどのセキュリティリスク
  • インフラ、コンテンツ、アプリケーションの運用フローが煩雑もしくは不明瞭

これらの課題は、ユーザ体験の低下だけでなく、企業のブランドイメージや信頼性にも影響を及ぼします。

Webサイトリニューアルを検討するきっかけと課題の全体像

Webサイトのリニューアルを検討するきっかけは企業によって異なりますが、主に以下の3つの視点から課題が浮かび上がります。

①エンドユーザ視点
  • 情報が見つけにくい。ナビゲーションが複雑
  • モバイル対応が不十分で閲覧しづらい
  • ページの読み込みが遅い
②ビジネス視点
  • 企業認知度を上げたい
  • サービスや製品の魅力を十分に伝えられていない
  • 競合他社と比較して見劣りするデザインや構成
  • 合併・事業再編に伴うサイト統合の必要性
  • セキュリティ強化を図りたい
  • 外部会社やベンダーの一元化を図りたい
  • データセンタークローズなどに伴う基盤移行の必要性
  • 最適なクラウド基盤が分からない
  • 利用するクラウド基盤に縛りがあるため、既存の基盤上に構築したい
③Webマスター・コンテンツオーナー視点
  • デザインリニューアルを図りたい
  • CMSを新規導入したい/導入中のCMSの操作性が悪い
  • 最適なCMSが分からない
  • Webサイト運用が属人化している
  • アクセス解析やSEO対策が不十分
  • アクセシビリティ対応を図りたい
  • デザインの一貫性がなく、ブランドイメージが損なわれている
  • Webサイトが乱立し、管理が煩雑
  • 運用をアウトソースしたいが、信頼できるパートナーがいない

これらの課題は、単独で解決できるものではなく、意見集約を図りつつ、全体を俯瞰したうえで戦略的なアプローチが求められます。

Webサイトリニューアルに必要な4つの観点

IIJでは、Webサイトリニューアルを成功に導くために、以下の4つの観点から総合的な検討を推奨しています。すべての観点において、IIJで対応することが可能です。

①インフラ観点
  • クラウド基盤(IaaS/PaaS)の選定と構成設計
  • 冗長化、拡張性、バックアップ、BCP対策の実装
  • CDN、DNS、外部システム連携の最適化
②セキュリティ観点
  • WAF、IPS/IDS、FW、改ざん検知、DDoS、マルウェア対策の導入
  • GDPR、ISMAP、FISCなどの法令・ガイドラインへの対応
  • サーバ証明書の管理、ログ監視体制の整備
③コンテンツ観点
  • サイト構成の見直し(情報設計、導線設計)
  • 多言語対応の検討(グローバル展開を見据えた設計)
  • デジタルマーケティングの検討
  • CMSの選定と導入(静的CMS/動的CMS)
  • デザインの刷新(ブランドガイドラインの反映)
  • アクセシビリティ・ユーザビリティの向上
  • コンテンツ制作体制の整備と運用ルールの策定
  • 外部サービス・システムとの連携検討
④運用観点
  • 24時間365日の監視体制と障害対応フローの整備
  • 設定変更・改修・ログ調査などの運用・保守対応フローの整備
  • セキュリティパッチやミドルウェアの更新管理
  • 定期的なセキュリティ評価
  • アクセス解析、ユーザビリティテスト、定期的な評価

IIJが提供するインテグレーションの特長

IIJでは、特定の製品やサービスに依存せず、フラットな視点で最適なWebサイト基盤の構築・運用を支援するインテグレーションサービスを提供しています。

  • 柔軟なクラウド・セキュリティ選定
    IIJは国内初の商用プロバイダとして、日本のインターネットの発展に貢献し、その中で多様なネットワーク、クラウド、セキュリティなどのサービス・ソリューションを提供しています。IIJ自社のIaaSやWebホスティング、セキュリティサービスに加え、AWS、Microsoft Azure、Google Cloudなどのパブリッククラウドにも対応しており、お客様の既存環境や要件に応じて、最適な構成を提案します。

  • CMS選定の中立性と豊富な知見
    代表的なCMS製品の一例となりますが、WordPressなどのオープンソース型、動的CMSであるHeartCore、SITE PUBLIS、PowerCMSなどのパッケージ型、静的CMSであるTeamSite、ALAYA、WebRelease2、NORENなどのパッケージ型、ヘッドレスCMSやクラウド型CMSまで幅広く対応。静的CMS・動的CMSの特性を踏まえ、CMS機能単体でのFit & Gapのみではなく、業務ニーズに合ったCMSを選定します。

    IIJでは、多様なCMS製品ベンダー、パートナーとの協力・連携体制がありますので、フィジビリティを評価した上でお客様にとって最適なCMS製品を選定することが可能です。また、「CMSを初めて導入する」「同一CMSのバージョンアップや基盤を移行する」「別CMSへ移行する」といった様々なケースの対応実績があります。またWebサイト運用の巻き取りから引き継ぎ、会員サイトや他システムとの連携など、複雑な要件も柔軟に対応することが可能です。

  • デザインと運用の一貫支援
    アクセシビリティ診断、ヒューリスティック分析など、デザイン面の課題にも対応しており、Webサイトリニューアルを見据えた現行Webサイトの診断・分析・評価を行ったうえでガイドラインを策定することも可能です。また、CMS導入後の運用支援やアウトソーシングも可能です。

トータルソリューションで実現する理想のWebサイト

IIJのインテグレーションサービスは、現行Webサイトの分析から次期サイトの構築・運用までをワンストップで支援することが可能です。そのサービスは「IIJコンテンツマネージメントソリューション」として体系化し、Webサイトに関わるあらゆる課題を解決することができ、以下のような成果が期待できます。

  • ユーザビリティとアクセシビリティの向上
  • セキュリティとガバナンスの強化
  • 運用負荷の軽減と効率化
  • CMSやクラウドの最適選定による柔軟な拡張性

Webサイトは企業の「顔」であり、ビジネスの成長を支える重要な基盤です。IIJでは、官公庁や自治体、金融機関など要件が非常に厳しいお客様や厳格なセキュリティが求められるWebサイト、10万ページを超える大規模Webサイトなど、新規構築・再構築の実績が豊富にあります。技術と経験に裏打ちされた中立的な立場から、最適なWebサイト構築・運用をサポートします。

Webサイト運営に関して、課題や困りごとがあれば、「IIJコンテンツマネージメントソリューション」をぜひご検討ください。