生成AI利用状況を調査!各社の意外な活用方法も公開

IIJ サービスプロダクト推進本部 プロモーション部 マーケティング課

大利 真弘

IIJ法人サービスのマーケティング全般を担当。市場トレンドを的確に捉え、お客様に"今"必要なコンテンツを提供。メールマガジンのコンテンツ企画、ウェビナー・イベントの企画、アンケート調査に基づくデータ分析など、多岐にわたる業務に従事し、トレンドやニーズに応じた情報発信を行う。

執筆・監修者ページ/掲載記事:15件

AIによる要約 β版(Microsoft Copilot)

  • 生成AIの利用状況を調査した記事で、企業の9%が本格的に導入し、70%以上が利用または検討中。
  • 議事録作成や契約書生成など、多様な活用例が紹介されており、生成AIの可能性を感じさせます。
  • IIJは生成AIの検証環境構築から本番導入評価までをワンストップで支援するソリューションを提供。

こんにちは。マーケティング担当の大利です。
前回のWANの利用状況に関するアンケート調査に続き、今回は、いま注目されている生成AIに関するアンケート調査を実施しました。

生成AIをどのように利用しているの?利用における課題は?様々な回答が集まりましたので紹介します。

【アンケート調査の概要】

  • 調査手法:IIJメールマガジンの読者に対するWebアンケート
  • 調査期間:2024年2月15日~2月22日
  • 回答対象者:営業部門、技術開発部門、管理部門
  • 有効回答数:1,127件
目次
  1. 生成AIの利用状況
  2. 生成AIの活用方法
  3. 生成AI利用における課題
  4. 大利による考察

生成AIの利用状況

生成AIの導入状況を教えてください

生成AIの利用はまだ始まったばかりで、本格的に導入している企業はわずか9%ということがわかりました。
業務に本格的に取り入れるには情報漏えいなどのリスクを考慮する必要があるため、多くの企業が慎重になっていることがわかります。
一方で「試しで利用している」「利用を検討している」「これから情報を収集する予定」を含めると、なんと70%以上の方が利用中もしくは前向きに検討している状況です。今後は本格導入する企業が増えていきそうですね。

利用したことがある、もしくは利用予定の生成AIサービスを教えてください(複数回答可)

製品別でみるとChatGPTを選択した方は全体の83%でした。
生成AIの利用状況を踏まえると、先ずはテキスト生成AIであるChatGPTを試している状況であることがわかります。
回答数としては少なかった画像(Adobe Firefly/Stable Diffusion)や音声生成AIサービス(VALL-E)も今後試しで利用する企業は増えていきそうです。

生成AIの活用方法

活用方法について、具体的に教えてください(フリーコメント)

議事録の作成に時間を取られるという課題に対して、生成AIを用いて議事録を作成することで、議事録作成に掛かる時間が減少した
(機械・電気製品/従業員数:5,000名以上)

議事録作成の負担を軽減させるために試験的に利用している
(広告・情報通信サービス/従業員数:100~499名)

契約書のたたき台を日本語と英語と両方生成。Pythonのコード生成、コードの書き方がこういう書き方もあるのかと勉強になる。プログラムのデバッグ。エラー発生時のエラー解決
(輸送機械/従業員数:1,000~2,999名)

プログラムのコーディングをお願いしたり、報告書等の文章の素案をお願いしたりしています
(公共サービス/従業員数:1~99名)

メールなどの文面作成、アイデア出しのための対話相手、情報収集
(消費者サービス/従業員数:5,000名以上)

新規事業探索におけるテーマに関する情報取得
(医療、バイオ/従業員数:1,000~2,999名)


その他にも面白い使い方をしているケースがありましたのでご紹介します。

  • アプリやcloudの利用可否を判断するための当該ベンダーのセキュリティ対策状況調査
    (食品/従業員数:100~499名)
  • 契約書などの法的文書について、明らかにおかしなものがないか確認するのに使用している
    (消費財・小売/従業員数:500~999名)
  • SlackのチャンネルにChatGPTを連携させ、Slack上からChatGPTとやりとりできる。オープンチャンネルなので、参加メンバー全員がChatGPTと他メンバーがどのようなやりとりしているのか(良くも悪くも)見える(広告・情報通信サービス/従業員数:500~999名)
  • セミナーの先生の人格コピーを作って生徒の質問に代理で回答させる
    (広告・情報通信サービス/従業員数:1~99名)

議事録作成で利用しているという回答が多いのは想定内ではありましたが、セキュリティ対策調査で利用するケースがあることは新たな発見でした。
セミナー講師の人格コピーを作るのも良い活用法ですね。私の人格コピーもChatGPTで作れそうか試したいです!

生成AI利用における課題

生成AI利用において感じられている課題を教えてください(複数回答可)

業務での活用イメージがわかないことが課題と回答する方が多いと予想していましたが、全体の53%の方がセキュリティに不安を感じていることがわかりました。
社外秘情報を要約させてしまうと情報漏えいにつながる可能性があるため、生成AI利用には注意が必要です。

大利による考察

今回の調査結果から、情報漏えいや不正使用が不安で、本格導入に踏み出せない企業が多いのではないかと思いました。
活用方法をみると生成AIの便利さは実感できていることがわかります。そのためセキュリティ課題が解消できること、そして生成AIに知見がある人材を確保することで、本格導入をする企業が増えていくと感じました。

IIJ では生成 AI の検証環境の構築から本番導入に向けた評価までをワンストップで支援するソリューションを提供しています。
データ漏えい対策を実現でき、導入後も社内ワークショップの開催や回答精度の改善も支援します。
生成AI業務活用検討していましたら、ぜひご覧ください。

引き続きいろいろなテーマで調査していく予定です!お楽しみに!!