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2020年度（令和2年度）のG…
第17話：アフターGIGAスクールの学校現場って実際どう！？教師の兄に聞いてみた
連載
先輩、教えて！
GIGAスクールのネットワーク
2020年度（令和2年度）のGIGAスクール構想に基づく環境整備が行われてから2年。
学校現場でのネットワーク利用にはどのような課題があり、どのような解決策が取られているのでしょうか。
今回は新人営業みなこ担当の兄は小学校の教師ということで、学校現場が持つ課題やICT担当の苦悩について、普段のショートメッセージのやり取りの中で聞いてみました。
登場人物
みなこ担当
入社1年目、右も左もわからないままいきなり教育業界担当を課せられ困惑している。先輩からの叱咤激励に耐え、日々勉強に励む健気な新人営業。
みなこ兄
某小学校の2年生担任。教員5年目。2023年度からICT担当に抜擢され、日々多忙を極めている。IT知識はほぼ皆無で、授業での端末利用に思い悩んでいる。
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みなこ -
おつかれ～。冬休みが明けたと思うけど、2学期はどうだった？
私、GIGAスクールのインフラ整備に関わる営業をやっているんだけど、最近の現場のトピックってある？
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みなこ兄 -
今期もくたびれたよ～。現場のトピックか～、そういえば1学期の途中で転入してきた児童がいたんだけど、学校で端末費用を確保できなくて、ようやく2学期に端末を配布できたよ。
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みなこ -
勤務してる学校の授業で、端末を使う頻度って実際のところどれくらいなの？
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みなこ兄 -
高学年だとかなり使ってるよね。1日平均で言うと、1回は使っているんじゃないかな。SkyMENU（※）はよく使うよ。図工の作品カードとか発表ノートとして使っていることが多いね。やっと使えるようになってきたかな～、あとはコラボノート（※）も使うよ。
※SkyMENU：Sky株式会社が提供する学習活動端末支援Webシステム。クラス全体での意見交換や、生徒の各画面の共有が可能。
※コラボノート：株式会社JR四国コミュニケーションウェアが提供する協働学習支援ツール。グループ学習などで用いられる。
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みなこ -
へえ～デジタル教科書は？指導者用くらいはある？
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みなこ兄 -
外国語を搭載したくらいで、全然使ってないんだよね。実は指導者用なのかもよく分かってない（笑）。児童生徒用もあると思うんだけどね。
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みなこ -
そうなんだ、てっきりもっと進んでいるのかと。冬休みは端末を家に持ち帰らせてたの？
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みなこ兄 -
うん、eライブラリ（※）っていう学習課題をやってもらっていたね。とは言え、今までと同じ紙の宿題が主流だよ。
※eライブラリ：ラインズ株式会社が提供する「主体的な学び」をサポートする学習支援サービス。AI型ドリルなど、個人学習に用いられる。
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みなこ -
進んでるね！端末のセキュリティ対策とかはちゃんとできてる？端末の利用制限とか。見ちゃいけないサイトとかブロックできてる？
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みなこ兄 -
制限はあるにはあるよ。掲示板とかは当然見られないね。細かいことはあんまり分かってないなあ……。
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みなこ -
おいおい！教員同士でナレッジ共有とかしてる？ICT担当ってことは、システムとかアプリケーションの研修会とかも開かないといけないんじゃない？
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みなこ兄 -
やってるよ～。ICT支援員さんがいるから、情報を仕入れて自分で説明することもあるし、他の先生の実践方法を聞く場を設けたりしてる。ほぼ全員集まってるね。アプリケーションの説明のときは、支援員さんに説明用の資料を作ってもらって、デモンストレーションは自分でやるって感じかな。あとは通知表のレイアウトとか、ICT担当だから直さないといけない……。
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みなこ -
ICT担当だと校務側も面倒見なきゃいけないから大変だね。WordとかExcelは使ってると思うけど、Teamsは使ってる？
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みなこ兄 -
使ってるよ。ほんとは授業でも使いたいけど、活かしきれてないのが正直なところ。教員側で集会をTeamsで繋いでやるとかくらいかな。Microsoft系だと、あとsway（※）っていうアプリケーションを最近使ってる！PowerPointよりデザインが豊富でカジュアルに使える編集ソフトだよ。学級だより作成に使ってみようかなと。
※sway：Microsoft社が提供する、見栄えのよいニュースレター、プレゼンテーションなど、ドキュメントを数分で作成できるアプリケーション。
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みなこ -
ふ～ん。校務の話に少し踏み込んでいきたいんだけど、まだ業務の中で紙でやり取りしてるものってある？
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みなこ兄 -
全然あるね。紙で回覧してるのは市役所からの通達や、服務事故の報告とか紙で回ってくるんだよ。旅行命令簿は手書きで入力して、事務の人に手続きしてもらってるよ。
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みなこ -
そういえば某市の教頭先生も、週2回くらい市から送られてくる大量の書類の整理で残業になるんです……って言ってたな。教育委員会側と文書交換できるシステムがあるといいのにね。ちなみに、文部科学省が提唱している教育情報システムの図があるんだけど、この赤枠内はシステム化してる？
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みなこ兄 -
思い付いたものだけ挙げるけど、「校務支援システム」は出席簿や成績登録、時数・週案の管理、転出入処理もしてくれるよ。新入生の名簿は市の教育委員会が入れてくれる。「図書館システム」は単独のシステムとして存在しているかな。「保護者連絡」という記載があるけど、うちの市は保護者の方にメールを送るために、また別のシステムを使っているね。
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みなこ -
それぞれ独立して存在していそう……データ連携とか全然進んでいないのかな……。現場の先生に見えているところはそれくらいか。
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みなこ兄 -
まあ、これから少しでも校務の負担が減っていくと、こちらとしては児童と向き合う時間にもっと割けるし、データの活用によって効果的な指導もできるんじゃないかなと思っているよ。教育委員会事務局がダッシュボードを入れるとかなんとか言ってたけど、期待していいのかなぁ。いずれにしても、どんどんシステム化していくなら、システムが止まらないとかどこからでも利用できるとか、利便性が上がっていくことを期待してる！
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みなこ -
はーい。まだまだ現場レベルの悩みとか不満とか把握していかないとな。また定期的に聞くね！ありがとー！
校務のデジタル化や、安全かつ円滑な教育に関わるデータ連携を実現できるような環境整備に努めてまいります。（続く）